庵主の日記

(2000/12/27〜2000/12/31)

 12/27 遅いぞ銀行の窓口
 12/28 日銀の即時決済システム

 12/29 ずさんな信金
 12/30 カエルの面に水

 12/31 アイデアと勇気が勝負


 12/27 遅いぞ銀行の窓口

 最近の銀行の窓口業務が遅い。わずか5人しか待っていないのに、30分もかかってしまった。例の忌々しい番号札はわずか3番先である。そして窓口は3つあって、普通なら5〜10分で順番が回ってきてもよさそうな状態である。だが、それが30分もかかってしまった。確かに、窓口の人は忙しく(そうに)手は動いているが、窓口の人だけで作業が完結しているのでも無さそうだ。もしかしたら、受付前の順番待ちカードのやり方が、作業効率を低下させているのではないだろうか。導入にあたって、どの程度の効果があるのか、測ってみたのだろうか。それとも、誰もそんなことに神経を使わないのだろうか。

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 12/28 日銀の即時決済システム

 1月4日の日銀の決済新方式「即時グロス決済」システムへの移行に備えて、市中の金融機関はかってないほどの越年資金を溜め込んでいる。関係するソフト会社のエンジニアも含めて、担当者は正月は泊まり込みのようだ。新しいシステムが完全に作動するかどうか不安なのである。1月ほど前の実験では、決済しきれない取引が残ってしまった。
 欧米では、とっくに実現しているシステムだそうだが、日本ではず〜と遅れていて、たしか山一の倒産の時に問題になったと記憶している。それだけに、何も新しいことではない。もちろん、日本では初めてのシステムなのだが、世界には、既に存在している。もし、うまく機能しないようなことが起きてしまえば、日本の金融取引の信用問題に関わってくるし、失敗できないシステムだけに、なぜ、自主開発したのかが問われることになる。
 たとえ、今回はうまくいったとしても、独自開発したことで、近い将来に世界の中で孤立するような事態に陥らなければよいが。

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 12/29 ずさんな信金

 信金の職員が強盗のピストルに撃たれて死亡した。客先に現金を運ぶ途中で待ち伏せされたようだが、信金の方も、普通の軽自動車で運ぶというずさんさである。少し前に、失敗に終わった事件があったばかりで、素人考えでも、“こいつら、もう一回やるな”と家族で話していたところである。おそらく職員の中にも、不安を感じていた人は居たのではないか。
 だが、当の信金としては、何らの対応も講じていないようだ。行員にルート変更の指示をだすとか、車を変更するといった指示を出していないのだろうか。ニュースを見るかぎりでは、そのような対応がなされたようには見えないし、何よりも、信金のトップが姿を見せない。そんな中で、一人の職員が強盗の犠牲になった。ここで初めて何らかの対応がなされるのであろうが、既に一人の命が失われている。日本の銀行というところは、全く「リスク」に鈍感なところである

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 12/30 カエルの面に水

 膨大な公的資金を投入した際に、銀行は業務の合理化を約束したのではなかったのか。役員のボーナスを返上したという話は聞こえてこないし、給料も減額されたというニュースも流れてこない。一時期はリストラもあって行員の数は減少したようだが、今年に入ってからは、止まっているのではないか。
 ゼネコンの債権放棄の要請を受け入れた際にも、役員の報酬を減らすという動きは全く見えない。その分、収益が減少するのだから。だが、預金者への利息の支払いは、ゴミみたいな額だから、経営にはまったく影響しないというのだろうか。いずれにしても、巨額な税金の投入で息をついたはずの銀行が、これほどまでにずうずうしとはあきれたもんだ。経営者としての「恥」というものを持ち合わせていないのだろうか。

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 12/31 アイデアと勇気が勝負

 21世紀は、アイデアとそれを実現させるために行動する勇気があれば、思いを実現できるだろう。インターネットで同じ考えを持つ人を集めることができるし、実施前に自分の考えを補強することもできる。組織の外で行動することもできるし、組織の中でも行動することができる。大きな組織であれば、メーリング・リストなどを立ち上げることで、いろんな可能性が展開する。いままでの組織の常識を越えた動きができる。問題があるとすれば、そこに「一歩」を踏み出す勇気があるかどうかだけだろう。
 そのアイデアと勇気を持った人にとって、21世紀はまさに「自分たちの時代」となるだろう。そこでは、組織の大きさなど、ほとんど意味をなさなくなるだろう。優れたアイデアを行動に移すことを支援しないような組織は、21世紀にな存続できないだろう。

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