庵主の日記

(2000/6/28〜2000/7/2)

 6/28 ベイスターズ騒動
 6/29 旧態依然の株主総会
 6/30 そごうの再建案が通る
 7/1 雇用調整は終わったのか?
 7/2 ISDNの欺瞞


 6/28 ベイスターズ騒動

 プロ野球の横浜ベイスターズの駒田選手が、監督の采配に対する不満から、職場放棄(監督批判?)した。権藤監督は、殆どサインを出さないので有名だが、それが気に入らないというか、だから勝てないのだという。もっとも、駒田選手が外れてからの対ジャイアンツ戦では3連勝しているが。
 今日の朝刊のスポーツ面に、大リーグ、エンゼルスの長谷川選手の「メジャー便り」の中に、この問題に触れている。アメリカでは、このような状況では、監督抜きで、選手自ら(キャプテンを中心に)がミーティングすると書いてある。その中で、選手個人を非難することなく、何が問題で、どうすることが最善なのかが話しあわれるのだろう。監督もその辺の呼吸は心得ていて、捨て台詞を残して部屋を出ていくらしい。まだまだ選手の意識に大きな差がありそうだ。

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 6/29 旧態依然の株主総会

 相変わらず、株主総会が特定日に集中する。いったい何十年、このパターンを続ける気か。今どき、手作業で決算書を作っているわけではあるまいし、大手の企業なら、10日もあれば出てくるはず。それが依然として「2ヶ月」かかっているとはどういうことか。よほど「事後調整」が多いのか
 税務署から送られてくる提出用の書類が遅いのだろうか。上場企業のことは良く分からないが、私の所には、1ヶ月経ってから送られてくる。もっと、早く準備ができているのに、その書類が来ないために、税理士の方に回せない。
 いずれにしても、この方面で、一向に生産性が上がっていないことを問題にしない経営者は、いったいどこを見ているのか?

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 6/30 そごうの再建案が通る

 預金保険機構がそごうの債権の内、970億円分を放棄した。
 そごうの6500億円にも上る債権放棄の要請を、銀行団が受け入れた。新生銀行の分が、特約条項に従って買取機構に引き取られた時点で、今日の結論は見えていたが、改めて我が国の異常さを感じる。
 倒産に伴う失業の痛みを避けるためなら何でも有りという感じである。経営ミスしても倒産しないというのは、社会主義の国でしかない。
 それよりも、6500億円の債権を棒引きしたことで、そごうは立ち直れるのかという問題が残る。経営陣が、完全に総取っ換えで、半分以上が外部から入るようなことでもしないかぎり、再建は叶わないだろう。このような組織にあって、トップ一人の問題ということはほとんどありえない。その空気を吸い、その考えを身に染み込ませしまっている人が多いはずだ。
 消費者が、そんな「そごう」に愛想をつかしたとき、預金保険機構が保有している残りの1000億円の債権も帰ってこない。

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 7/1 雇用調整は終わったのか?

 4月の失業率が4.6%と前月比でー0.2%減少したという。果たして、雇用は回復するのか。1日の新聞に、IBMがIT技術者を大量に募集するというニュースが流れたので、多くの人は。リストラは打ち止めになったのかという印象を受けたのではないか。
 私の見るところでは、この間のリストラの多くは、商法の制約から関連会社の整理を行ったことにともなうリストラがほとんどで、個々の構成員の競争力を強化するためのリストラは行われていない。言い換えれば、またぞろ危険を避けるためにしばらく首を引っ込めていたら、嵐が過ぎ去ったというようなものである。特に、ソフト開発の現場では、何も改善していない。リストラと言うのは、事業の再構築ではなかったのか。もっとも、自社のビジネスに対するビジョンを持たないトップ層に、本当の意味でのリストラなんてできはしないだろうが。

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 7/2 ISDNの欺瞞

 NTTのISDN加入が増えているという。10年前ならこれも光っていたが、ADSLが出現したことで、64KのISDNは色あせた存在になってしまった。ADSLの方は、既存のメタル回線でISDNの100倍のスピードを出す。それに対して、ISDNはファイバー回線のくせに、いまだに64Kである。 64Kで始めたからといって、それに固執する必要はないだろう。なぜスピードを上げないのか? 世界はどんどん高速のサービスが広がっているのに、日本の人たちは何の恩恵も受けられないというのは、何も知らない消費者をバカにしているとしか思えない。そうでなければ、技術者の怠慢なのか。いずれにしろ、国民がNTTという通信会社の存在を世界に誇れるような行動をとって欲しい

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