庵主の日記

(2000/6/13〜2000/6/27)

 6/13 朝鮮半島の変化
 6/16 ハンフリー博士の講演会
 6/25 衆院選挙に思う
 6/27 三宅島とリスク管理
 6/27 定員割れと助成金


 6/13 朝鮮半島の変化

 日本の直ぐ近くで、大きな変化が起きようとしている。韓国と北朝鮮の首脳同士が握手し言葉を交わし談笑する光景は、時代の変化を説明するのに、なんの説明も要らないだろう。
 もっとも、北朝鮮はしたたかな政策を背後に忍ばせている国であり、手放しでは喜べない。最近の政策の変化の背景には、アメリカの政権がクリントンからブッシュに変わる可能性が高くなっていることも影響しているものと思われる。このしたたかさは、見方を変えれば、国の最高権力者は、いかなる時も、自国の国民の誇りを傷つけてはならない、という重大な使命に基づいた行動とも取ることが出来る。『戦争とは武器を持った外交であり、外交とは武器を持たない戦争である』という言葉があるが、それを実感する光景である。

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 6/16 ハンフリー博士の講演会

 本日、早稲田大学の大隈講堂で、W.ハンフリー博士の講演会があった。もともとこの日は予定が入っていたのだが、それが変更され、講演会の案内が届いたときには、何と空いているではないか。これは「出掛けなさい」という“おつげ”と解釈して、直ぐに申し込んだ。1人で仕事をしていると、このような機会を逃すことが多く、悔しい思いをするのですが、今回は、実に有益な1日でした。
 それは、ハンフリー博士の話しはもちろんだが、講演会場や懇親会の場で、多くの人が「私」を探して当ててくれたことです。私のHPの読者が、HPの先頭に張り付けてある自画像を頼りに、声を掛けてくれたことです。メールでやり取りしている人もいましたが、私の方は皆さんの顔を知りません。だから、とても不思議な感じです。こんな経験は、全く初めてのことで驚きと同時に、感動(いや感激)した次第です。30年この世界で活動していて、また、こうしてHPを開いて、本当に良かったと思えた1日でした。
 皆さん、本当にありがとうございました。

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 6/25 衆院選挙に思う

 小選挙区制になってから2回目の衆院選挙が実施された。小政党が議席を減らした分は、比例区の議席数が減った分で、自民党の減少分が民主党に回った形になっている。ただ、今回の選挙で大きな変化となったのは、都市と地方の対峙の構図が鮮明になったことである。高齢化と過疎と失業から、公共事業に依存する体質が染みついてしまった地方としては、必死になって現状を守る方向に動いた。一方、若年層が多い都市部では、負担の不透明や不満が表面化したことで、変革を求める形となった。まさに「都地対地方」の時代となった。今後の政治は、この面からの利害の対立が表面化するだろう。

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 6/27 三宅島とリスク管理

 三宅島が、突然揺れだした。有珠山と違って、ここに火山は気短らしい。前回の噴火から20年近く立っているようだが、この間、観測技術の発達が目覚ましく、迅速で正確な予報が為されたことで、避難などの対応が非常に早かった。有珠山のときもそうだったが、実際に噴火する前に、避難が完了するという手際のよさが目に付いた。それと、東京都の「噴火被害に対するリスク管理」が適切に為されていたように思われる。噴火そのものは防げないが、人的被害は防ぐことが出来る。この点に集中して、自衛隊への広範囲な出動要請なども素早く行われた。見ていて気持ちがいい。

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 6/27 定員割れと助成金

 少子化の影響もあってか、多くの私立大学(短大を含む)で定員割れが起きているようだ。中には、50%をも割り込んでいる学部学科もあるという。単なる少子化の所為ではなさそうで、学校側の工夫の無さが露呈したものと思っている。
 規定では、定員を50%割り込んだ場合、そこに国からの私学助成金は出ないことになっているのに、そのようなところが“いっぱい”でてきたことで、何故か今回は特別に助成金がでるという。甘い甘い!
 本来、私学に国からの助成金が出ること自体が問題だし、そのような対応が私学の経営を弱くし、時代の変化を先取りした経営を望めなくしたのである。私学は、学生の学費と卒業生を中心とした寄付によって経営していくべきである。卒業生から寄付が集まるように、しっかりした教育カリキュラムを組んで、体制を整えるべきなのである。卒業生からの寄付が無くても、国からの助成金が支給されるようでは、責任ある教育、経営が為されなくなる

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