庵主の日記

(2000/5/3〜2000/6/10)

 5/3 観光客目当て
 5/5 ウイルスへの脅威
 5/7 失業率3.9%
 6/8 政府推奨のインサイダー取引き?
 6/10 どこがIT革命?


 5/3 観光客目当て
 「旅館がとれたから・・」と、2日前に突然言われて出掛ける事になった。妻は旅行案内の雑誌のページを繰って、行き先を決めている。食事の場所も雑誌を見て、「昼はここで、夜はここ」と。
 港に近いことろだったので、魚は旨いだろうと目当ての寿司屋に車で向かった。うまく見つかるだろうかという不安も直ぐに消えてしまった。なんと、店のまえに50人ぐらいの人が順番を待っているではないか。「こりゃ、あかん」と、2番目の店に向かうが、ここも15人ぐらい並んでいる。30分待ちで、ようやく食事にありついた。出されたにぎりを口に運んでみたが、別にどうってことないではないか。食材に甘えているとしか見えない。雑誌に載ったことで客が来てくれるうちに、何かを失っているような気がした。

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 5/5 ウイルスへの脅威

 「ラブ・ウイルス」が世界を巡っているようだ。感染力は最大級だという。今日、ネットで、世界中のコンピュータが繋がっているため、この種のウイルスは、あっという間に広がってしまう。インフラは、1年で大きく変わってしまうので、被害は後になるほど大きくなってしまう。
 特に、日本では携帯電話のメール機能が若者に広く使われていて、PCからのメール送信も可能だ。もっとも、「vbs」の添付ファイルは携帯からは開けないと思われるので、それ以上の感染しないと思われるが、あちこちで着信音がなりだすかも。

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 5/7 失業率3.9%

 アメリカの失業率が、またまた下がったようだが、ここまでいくとインフレが懸念される。これまでは、ITの普及などをベースにした生産性の向上と積極的な輸入政策で、インフレが押えられてきた。過去と違うのは、90年代に入って、アメリカの企業は、生産性の向上分に見合うだけの人員を整理してきたことである。収益が上がっている中で、さらに競争力をつけてきた。
 だが失業率が4%を下回るとなると、必ずしも生産性を伴わないところに雇用が発生している可能性があり、インフレ圧力を吸収しきれないかもしれない。

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 6/8 政府推奨のインサイダー取引き?

 6月8日に官房長官が翌日発表予定の11年度のGDP値を漏らしたとも受け取れる発表をした。これによって、事前に「0.5%」という数字が予想できたことから、市場での不公正な取引きが行われるけっかとなったはずだ。マネーの世界は、実物経済とはちがって、この手の情報を30分でも早くつかめば、それだけで大きな利得を手にすることができるという。意図的に流したとは思いたくはないが、このような情報を不用意に漏らすような言動は、あまりにも稚拙であると言われてもしかたがないだろう。

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 6/10 どこがIT革命?

 「IT革命」が景気回復の切り札のように言われているが、いま行われているのは、「IT機器」の購入であって、それを使っての「作業革命」にはほど遠い状態である。IT機器は、これまでの機器とちがってソフトが重要になる。それをある目的に使わせるソフトが伴わないと、ただの機器に過ぎない。せいぜい、手作業の代替にしかならない。現実の「IT革命」は、意外とその程度のものではないか。
 もし、本当に「IT革命」が起きているとすれば、作業が大きく変化し、マネージメントが変化し、その結果として生産性が飛躍的に向上するはずである。そして、大量の失業者が発生するはずである。一時的にも失業を伴わないような生産性の向上というのは、まやかしでしかない

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