庵主の日記

(2000/3/10〜2000/3/21)

 3/10 IT関連株
 3/12 抜けない先送りの発想
 3/13 もっとプロセスを重視して
 3/19 いつもやっていること?
 3/21 株価が低すぎる?


 3/10 IT関連株

 アメリカのナスダックの好調受けて、日本でも「IT関連株」が値を飛ばしてきたが、此処に来て、その化けの皮がはがれてきた。日本の「IT関連株」に「T」すなわち「技術」が存在しないことがバレたのである。「0」とは言わないが、シスコのような技術は見当たらない。ただ、日本の証券会社がバブルのときと同じようにあおっただけである。
 このことが、21世紀に入って問題になってくるかもしれない。

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 3/12 抜けない先送りの発想

 我が国では、いろんなものが「先送り」されてきた。国のレベルでは特に財政再建や省庁の構造改革、教育改革などが先送りされてきたし、企業のレベルでも、組織の改革やプロセスの見直しが先送りされてきた。評価のあり方もいつまで経っても動かないし、旧態依然とした「人事部」も要らない。
 財政再建の先送りは「経済が回復したら何とかなる」という発想が働いているが、それって、かって日本の証券会社がやってきた「飛ばし」の発想と同じではないか?もっとも、90年代に入っての「飛ばし」はすべて失敗したが。
 景気が上向いてきたという感触に、またもいろんなことが先送りされそうである。

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 3/13 もっとプロセスを重視して

 改革への対応が遅れている組織ほど、“手っ取り早く”結果を得ようとする。私にも、そのような形で依頼されるが、その考え方は間違っている。
 でも、我が国では、これまで「結果」を重視する余り「プロセス」を見てこなかった。「本年度の売り上げ○○億円!」という目標に対して、問われたのは、それを達成したかどうかであって、どのようにして達成したかは二の次になっている。無理なくそれを達成できるプロセスを手に入れていなければ、その状態を継続する事が出来ない。逆に、今年はその目標に対して8割しか達成できなくても、適切なプロセスが定義され、プロセスに対する行動が習慣化されているなら、来期はもっと良くなるし、第一後戻りしないだろう。企業のトップは、このことに早く気付くべきである。

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 3/19 いつもやっていること?

 新潟県警がまたも標的にされた。交通違反の点数もみ消しに、国会議員(の秘書)が関与する形で行われていたことが表面化された。この手のもみ消しは、新潟県警に限らず、おそらく日本中の警察署で行われているものと思われる
 地元の“有力者”の息子の交通違反点数のもみ消しは、いつもこのルートで行われているはずである。違いは、国会議員か地方議会議員かというだけである。これを機に、全国規模でこの問題を洗い出すぐらいの事が出来れば、日本の警察も立ち直る事が出来るだろう

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 3/21 株価が低すぎる?

 60%の経営者が自社の株価は低すぎる、もっと高く評価されてもよいはずだ、と考えているらしいが、私に言わせればうぬぼれも甚だしい。評価を上げたければ、もっと配当を増やさなければならない。その株を長く持っていて安心できるような経営が為されなければならない
 日本の場合、売買を繰り返さないと証券会社が儲からないため、(結果的に)長期保有が進んでいない。今も、信託は活発だが、その裏で、解約が繰り返されている。親会社の証券会社の意向が働いている。この状態を企業自らが打破しないかぎり、株価に反映されることはない。

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