庵主の日記2

2003年3月9日 最悪のことは考えない政府高官

 米英軍によるイラク攻撃の期限が迫っている。国連の安保理でも意見が分かれたまま時間切れで突入しそうな情勢である。日本は、基本的にアメリカの行動を指示する立場を取っている。海上自衛隊の艦艇が数隻インド洋に派遣されていて、間接的にすでに支援行動を行っている。

 そんな中での記者会見で「最悪の場合どうしますか」との記者の質問に対して、外務省の高官が「最悪の事態は考えたくない」と答えた。不謹慎極まりない応対である。本当に考えていないとすれば、国会で問題にすべきことである。最悪の事態も含めて、いろんな事態を想定し、それぞれに対してどのような対応をするか、どのような準備をしておくべきか、それを考えるのが外務省を中心とした政府の仕事である。

 街を歩く人が「さぁ、最悪の場合どうなるのでしょうね」と答えるのと同じにしてもらっては困る。最悪の事態を考えて対応策を練ることができないのであれば、さっさとその「高官」の役を降りて欲しい。少なくとも高い給料(といっても税金だが)を取る資格はない。そんな無能な「高官」に日本の外交を任せた積もりはない。やはり、日本の外務省の役人は「平時」の仕事しかできないのか。

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