庵主の日記2

2003年01月03日 交通事故死減少の背景
 2002年の交通事故による死者の数が8326人と大幅に減少したという。負傷者の数も0.9%減少している。警察庁の発表では、シートベルトの着用が定着したことや、飲酒運転の取り締まりの強化などが効果を上げたとしている。たしかに、その効果はあるだろうが、交差点の赤信号での突っ込みは、以前よりもひどい状態になっているし、横断歩道で歩行者を認めても停止しない車が増えている。駅前のスナックやバーなどの酒を出す店に堂々と車で乗りつける客が減っているようにはみえない。少なくとも、私の地元では、店の前に駐車している車は以前よりも増えている。私には、飲酒運転の罰則が厳しくなったからといって事故を減らそうと意識しているドライバーが増えているとは思えない。

 新聞に発表されたグラフを見ると、92,3年ごろから死者の数が減り始めていて、バブルがはじけて日本の経済が右肩下がりの状態に入ったのと見事に一致している。
私は、10数年間、仕事で中央道を使っているが、国道16号線を通って八王子インターに入るまでの時間も短くなっている。また、97年から昨年まで小平の方まで車で仕事にでていたが、最初のころは、客先に着くのに2時間30分かかった。道中、何度も渋滞や事故に遭遇して、一度は10時に間に合わなかったこともある。それが、2001年ごろからは、1時間30分で十分に間に合う状態であった。最後の2年ほどは一度も渋滞にあっていない。もちろん事故にも遭遇していない。

 要するに走る車が減ったのである。この他に、同じ時期に国内の自動車(トラックを含む)の販売台数も減っているが、これも、交通量の減少に繋がっているはずだ。警察庁は、法律の改正や地道な取り締まりの効果だというが、それだけではグラフの説明には弱い。

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