庵主の日記2

2002年7月1日 日本での損害はどれくらいか?

 ニュースによると、アメリカではソフトウェアのバグやエラーによる米国経済の損失が、推定で年間595億ドルに達するという。GDPに対して0.6% というから馬鹿にならない。日本円に換算すると7兆円を越える。バグやエラーによって、これだけの費用が余分にかかったり、回収コストとしてかかっている。

 日本の「特定サービス産業動態時計確報」によると、平成13年度の「ソフトウェア開発・プログラム作成」の売り上げが5兆3000億円余りである。実際にはこの中にダブルカウントが相当あるはずだが、バグやエラーを考える時は、むしろそれぞれの開発場所で起きていると考えられるので、ダブルカウントは無視するとして、一体どれくらいの損失が発生しているのだろうか、アメリカと同じようにGDPの「0.6%」とすれば、約3兆円に達することになるが、ソフト開発のGDPに締める割合は、アメリカほどではないと思われるが、1/3としても1兆円になってしまう。

 何れにしても、日本でも相当な損失が出ていることが予想される。日本中で、プロセスを改善することの効果は、もしかすると1兆円にも達するのかもしれない。

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