庵主の日記2

2002年6月14日 W杯に見る若者の意欲

 サッカーの日本代表チームが、ワールドカップで、ついに予選を突破した。しかも1敗もせずに。確かに「いつかは勝つときが来る」のだろうが、それがワールドカップ主催国という立場の時に実現したことは大きな意味があると思っている。彼らは、プレッシャーに潰されるのではなく、逆にそれを「力」に変えた。その力は、世界と接することで、それを手に入れてきたようだ。

 若い人たちには、そのような力があるのかも知れない。基礎から適切に訓練し、機会を与えれば、それをクリアしていく力を持っているのだろう。実際に、コンサルティングをしていても、それを感じさせる若い人が何人もいる。むしろ、その上の年代層や、もっと“年配者”が、変化を取り込むことが出来ず、彼らの邪魔をしていることが少なくない。

 自分が、嘗てうまくいかなかったことで、すでに諦めている人たちに、若者の上に立つ資格はない。自分が出来なかったことを、次の世代に託すために、まだまだ身に付けなければならない知識や技術は残っている。若い世代の力を発揮させ、成功の機会を手に入れさせるために、自分は何をしなければならないのかを、真剣に考えて欲しいし、そのような「マネージャー」の訓練機関を早期に作るべきだ。Jリーグも、指導者の訓練プログラムを持っていることが、今日の結果に繋がっていることは間違いない。

 これに取り組まない「マネージャー」は、その場を去るべきだ。ただ、尻を叩くだけで、一緒に知恵を出そうとしない「マネージャー」は要らない。疲弊しないで世界に勝てるチームを作ろうとしない「マネージャー」には、若者を預けるわけにはいかない。

 もし、指名解雇の制度が適切に運用されていれば、このような「マネージャー」の下からは若者は去るだろうから、自然の中で淘汰され、組織は健全な姿を取り戻すのだが。

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