庵主の日記2

2002年6月13日 背筋が凍る最終赤字が3696億円

 全国の上場企業の2002年3月期の連結決算の集計が、3696億円の赤字だという。この統計には、金融機関や新興企業向けの市場の上場企業を除いた1664社が対象になっている。金融機関の殆どが赤字なので、これを含めると、もっと巨大な赤字となる。リストラ資金が特別損失に計上されたことが大きな背景にあるので、リストラの流れが止まれば、もう少し安定するだろうということで、今期は9兆円のあまりの黒字を見込んでいるようだ。

 製造業はかろうじて359億円の黒字だというか、もし、1664社の全てが、1社づつ2億円の赤字を出せば、1664社からは「法人税」が徴収されないという異常な事態になってしまう。もちろん、こんなことでは、国の運営は立ち行かない。いつまでも自動車産業ななど、一部の製造業に頼っていては、危ういかぎりである。世界に勝てる企業や産業を育てなければ、日本は、歴史の中に閉じこめられてしまう。

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