庵主の日記2

2001年10月6日 またぞろ吹き出した「ペイオフ延期」

 一度延期されたペイオフの解禁期限を半年後に控えて、またまた延期の声が上がった.このデフレ状態の中でのペイオフの実施は、中小金融機関の破綻を招き、失業を増やすというのがその理由である.それでは5%の失業率を一層引き上げてしまうぞ、という恫喝に聞こえる.2001年4月の実施を1年遅らせた時も、同じような「脅し」が使われた.そして延期に成功した.高度成長期を終えた今の日本にとって、この種の効率の悪い中小金融機関は、さっさと統廃合して、金の廻りを円滑にすべきである.

 どうやら、ペイオフの実施に向けて、何も準備して来なかったようだ.我が国では、国の最高機関の議決もみんなで寄ってたかって無視してしまうのか.

 同じようなことがペイオフ以外にも見える.今回の自衛隊の派遣の問題も、10年前の湾岸戦争の時に問題になったはずだが、その後、何も検討されることなく、10年が経過してしまい、今回の同時多発テロの発生で慌てて取り繕う始末である.医療の改革にしても、司法の改革にしても、遅々として進まない.どうやら、我が国は、目標に向かって、具体的な政策を決めることができないのか.

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