庵主の日記2

2001年9月29日 国民を守らない政府

 狂牛病問題で、またもや日本政府は国民を守ることを務めとしていないことが明らかになった.狂牛病は脳や脊髄などに感染するだけで、乳や肉は安全だという政府の発表を信用していない.そのため、焼き肉店など末端で客足が止まっている.学校の給食も、牛肉を使うのを止めている.信用していないのである.一時は、過剰反応かとも思われたが、解体時に「背割り」をしていることが判明した.つまり、魚の「三枚下ろし」のようにして背骨を外す解体方法ではなく、作業しやすいように背骨を分断しているいるのである.これでは、髄液が肉に付着するではないか.過剰反応と思われたことが、実は適切な反応だったのである.

 豚や鶏を含めて肉骨粉の使用を禁止したり、「背割り」を禁止することは、直にでも出来る.だが、農水大臣は、いつものように「可能かどうか検討する」という対応である.この間、国民は牛肉を含めて、全ての肉を敬遠するしかない.いや、むしろ輸入牛肉の方が安全かもしれない.国内の業者を保護する姿勢からの対応なのだろうが、逆に、業者にとっても対応が見えず、混乱が続くだけである.

 いったいいつまで、このような国民を守る側に立たない政治を続けるつもりなのか.ここできちんと国民の生命と財産を守ることを宣言しないと、小泉首相の「構造改革」に対する国民の支持も失うだろう.第一、この宣言なしに、「構造改革」は成功しない!

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