組織全体で取り組むことは難しいが、どのような単位で取り組めますか?
取り組めるかぎり、広い範囲で取り組んだほうがいいのですが、実際には要所要所にキーになる人が必要です。いわゆる「社内コンサルタント」です。CMMでは、そのような組織を「SEPG」と呼んでいますが、そのような人を早い段階で、用意する必要があります。
別のプログラムでそのような人をまとめて養成することが出来れば、最初から広めの範囲で取り組むことが出来るでしょうが、そのようなプログラムをスタートさせることが出来なければ、パイロット・プロジェクトを選んで、そこでの実践を通じてキー・マンを養成するしかありません。
その意味では、一つのプロジェクト単位でも取り組めますが、できれば、ボーナスなどで査定(考査)を行う人の単位で取り組むことをお勧めします。逆にいえば、そのような立場の人が、取り組もうと考えれば、あとは適切なアドバイスがあれば、ある程度の結果を出すことは可能です。
さらに、上手くやる組織(グループ)を、積極的に評価する仕組みがあれば、そこから組織全体に広げることも現実味を帯びてきます。あの「GE」ですら、一つの部門で「シックスシマ」の進め方を確立したのを受けて、はじめて全社に広げることを宣言したのです。