あなたは、年の初めに「年間目標」なるものを立てていますか?
今年は、何が出来るようになろうとか、どういうやり方ができるようになろうとか、そういう「目標」は在りますか?
或いは、仕事に関わる部分での「研究テーマ」の様なものを持っていますか?
もし、そのような“もの”を全く持っていないとすれば、その理由は?
1年という時間はすぐに過ぎてしまいます。それは誰もが実感していることでしょう。去年もそのような感じたことでしょう。にもかかわらず、適切な行動が取られていないとすれば、今年も“あっ”というまに過ぎてしまうことでしょう。
目標が立てられない理由は、自分が何をしたいのか、社会に対してどのような貢献をしたいのか、といったことに答えを持っていないからではありませんか?
それとも、既に十分な技術や考え方を身に付けているとでもいうのでしょうか?
いや、ソフトウェアの分野は、未成熟で未完成な分野です。技術や技法だけでなく開発環境も変化します。もちろんソフトウェアに対する市場の要請も1年で大きく変わってきます。そのような中で、“既に身に付けた”として安心できるものはありません。
求められるエンジニアの姿や、プロジェクト・マネージャーの姿も、この1年で大きく変わりました。というより、問題が見えてきました。その結果、今までの多くのソフトウェア・エンジニアが、その業務を通じて身に付けてきたものとは、大きく懸け離れていることが明らかになってきました。“只、プログラムが書ける”という人は、必要とされなくなっています。生産性やコストを意識できないソフトウェア・エンジニア(エンジニアと言えるかどうか?)は、その活躍の場を失うでしょう。
そして、マネージャーも、単にスケジュールをうるさく言うだけのマネージャーでは、生産性を上げることは出来ません。そのプロセスの問題を見抜き、プロセスを変えることのできるマネージャーしか必要とされないでしょう。
はたして、このようなスキルが、今日のあなたの業務を通じて手に入りますか?
残念ながら、現実の業務に求められているスキルが、時代に先行していることはほとんどありません。したがって、毎日の業務に流されることなく、自分自身の目標を立てて、それを実現させことが必要です。そのような“強さ”が必要です。
いつまでも、問題が与えられるのを待つのではなく、自分で問題を探し、その対応を考えて行動することです。
今からでも構いません。目標を立てて、それを文字にして下さい。そのとき、
・その目標の意味
・その目標の必要性
・その目標に到達するための方法
・途中のチェック・ポイントとチェック内容
も一緒に書いておいて下さい。
あなたが、本当にこの仕事を続けたいと思うなら、やってみることです。
間もなく、この国も「グローバル・スタンダード」が判断の基準になってくるでしょう。資本市場や人材市場などの「市場」の判断が、世界共通の基準で為されるようになっていくでしょう。資本や人材は、その基準で国境を越えて動くはずです。
もちろん、3年や5年では、ここまで変わらないかも知れませんが、それでもその兆しは見えていることでしょう。そして10年という時間は、「グローバル・スタンダード」が一つの価値観として存在するに十分な時間です。
そのとき、あなたは何をしていますか?
焦ることはありませんが、確実に行動しなければ、何も手に入れることなく、その「時」に遭遇してしまうでしょう。